細菌・真菌・ウイルス
細菌・真菌・ウイルス
このような症状の方はご相談ください
単純ヘルペスウイルスに感染することで発症します。口の周りや口内に小さな水ぶくれや傷ができる1型と外陰部やでん部など下半身に発症する2型の2種類のウイルスがあります。初めて感染したときは、人によってひどい症状が出現することがあります。口内に小さな深い傷ができ痛みで水分がとれなかったり、高熱や歯ぐきが赤く腫れて出血したりすることもあります。疱疹が出る前にチクチクするといった予兆があることが多く、その時点で薬物療法を始めると治りが早まります。単純ヘルペスウイルスは神経節に入って潜伏するため、薬で完全に取り除くことができません。そのため寝不足、疲労、かぜなどで免疫力が低下すると再発することがあります。症状がでたら早めの抗ウィルス剤による治療が望ましいです。
治療は抗ウイルス薬を使用します。
水痘(みずぼうそう)と同じウイルスによって発症する病気です。頭部から下肢までの間で体の左右どちらかの神経領域に沿って、痛みを伴う赤い斑点と水ぶくれが多数集まり帯状に出現します。顔面や目の周囲にみられることもあります。ピリピリと刺すような痛みが生じ夜も眠れないほど激しい場合もあります。顔に生じた場合、目の障害や顔面神経麻痺、内耳障害によるめまい・耳鳴りなどが起こることがまれにあります。多くは皮膚症状が治ると痛みも消失しますが、神経の損傷によってその後も痛みが続く「帯状疱疹後神経痛」という合併症が残ることがあります。帯状疱疹は早く皮膚科を受診し、早期に治療することが非常に大切です。早期治療により、帯状疱疹後疼痛を可能なかぎり軽くすませることができます。典型的な帯状疱疹は視診のみでも診断できますし、「デルマクイック」という検査キットで5分程度でウィルス検査をすることができます。検査方法は、水疱になっている部分の皮膚をつまんで、専用の医療用綿棒でこすって調べて判定をまちます。
治療は抗ウイルス薬を使用します。
いぼは皮膚から盛り上がっている小さなできもので、ヒトパピローマウイルスの感染によって発症します。ウイルス性疣贅(ゆうぜい)と呼ばれています。いぼのウイルスは傷などから皮膚に入り皮膚の深層の細胞に感染して周囲の正常細胞を押しのけて増殖し続けます。痛みやかゆみは伴いませんが、放置するとさらに増えたり、人にうつしたりすることがあります。小児からご年配の方まで男女を問わずみられます。いぼができ、掻いて治そうとするとかえってウイルスを拡散してしまう可能性があります。いぼを見つけたときは、数が少ないうちにご相談ください。また、加齢とともに増えるウイルスと関係なく老化現象の一つで起こる脂ろう性角化症と言われる非ウイルス性のいぼもあります。
いぼの治療は液体窒素療法やモノクロロ酢酸外用を行います。
1回ではやくきれいにとることを希望される方や脂ろう性角化症のいぼに対しての治療方法は自費治療でCO2レーザーによる治療を行うこともできますので診察の際に相談して治療方法を決めていきましょう。
液体窒素療法はクライオプロを使用する場合と、丁寧に綿ぼうで行う場合があり、部位やイボの状態などを総合的にみて使いわけていきます
水虫は、白癬菌(はくせんきん)というカビの一種が足の皮膚に入り込んで発症する病気です。白癬菌が増殖しやすい夏に症状の悪化がみられることが多いです。足白癬は趾間(しかん:指の間)型、小水疱(しょうすいほう:水ぶくれ)型、角質増殖型などのタイプに分類されます。趾間型は、足指の間の皮膚の角質がめくれたり、時にふやけたように白く、じゅくついたりすることがあります。小水疱型は足底や、土踏まず周辺の足のふちに小さい水膨れが多発し、それが破れて皮がむけるタイプです。角質増殖型は、踵(かかと)を中心に足裏の皮膚が厚くなり、ひび割れたり、粉をふいたりした状態になります。冬に乾燥やひび割れを起こしやすくなります。これらのタイプが混在することもありますし、かゆみがないこともあります。
じゅくつきがひどい場合には、すぐに抗真菌剤で治療を開始するのではなく、じゅくつきを乾かす治療を最初におこなって、じゅくつきがかわいてから検査して、必要あれば抗真菌剤による治療を行ったりします。治療は患者さんそれぞれの体調や希望をきいて、抗真菌剤の塗り薬や内服薬を使用します。
虫さされやあせもをかいたりしたあとに、ばい菌がはいり、かきむしることで広がっていきます。小児に多いですが、成人にも発症します。
抗生剤の飲み薬や、塗り薬で治療します。